呪術廻戦はわかりにくいし難しいのになぜ人気なのか

2023年3月23日呪術廻戦

『呪術廻戦』はわかりにくいし難しいのになぜ人気なのかという話をしていきます。
本当に面白いのか?何故売れているのか?を考察していきます。

あらすじ

“呪い"が溢れる世界において、呪いは呪霊という化け物になり人間を襲う。主人公の虎杖悠仁は呪霊との戦いによって窮地に追い込まれ、力を得るために"呪いの王 両面宿儺りょうめんすくなの指を飲み込み、肉体を共有することになる。
呪術師となった虎杖は「東京都呪術高等専門学校」に編入し、呪霊と戦う日々を過ごすことになる。

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売上情報

呪術廻戦が何故評価されているかを話す前に、売上情報を載せます。
2018年連載開始、2022年8月時点で累計7000万部突破
鬼滅の刃ですらアニメ発表時250万部しか売れていませんでした。(今は1億5000万部ですけど)
ちなみに『チェンソーマン』で1100万部、同ジャンプ+作品の『怪獣8号』で600万部です。
そして、2020年10月よりアニメ1期が放送し、2021年12月には劇場版も公開されています。
アニメは円盤売り上げが3万枚近く、劇場版の全世界での興行収入は1億8700万ドル(237億円)と鬼滅に次ぐ売り上げを誇ります。

呪術廻戦は何が面白い?

ちなみに私は面白いと思ってはいるのですが、渋谷編以降の展開は意味が分からないところが多くて惰性で読んでいます。ところどころ面白いのですが、やはり説明不足や描写不足が多いです。売上のほうもアニメ・映画が終わって失速しているようです。もともと鬼滅のように万人受けする作品ではなく倫理観や設定等が特殊なので、オワコンと言われるのもわかります。しかし『呪術廻戦』がわかりくいのにも関わらず、何故人気なのか、を解説していきます。

呪術廻戦はわかりにくいし難しい

呪術廻戦のバトルや、領域展開、術式を完璧に理解できてる人1割くらいなんじゃないですかね。初期に出た無下限呪術ですら説明しろと言われたら説明するの難しいですし、少年マンガなのにバトル描写が難しすぎます。
作者の芥見下々あくたみげげ先生はハンターハンターに影響されているようで、能力バトルはハンターハンターをオマージュしたようなものも見受けられます。"呪術"と"念能力"「制約と誓約」のように自分に縛りを加えると効力が上がるとことかまんまです。
しかし、バトル描写がわかりづらい。ハンターハンター以上に説明文を読んでも理解できないということが多々あります。説明不足、描写不足で読者は理解できていないのに登場人物の理解が早すぎる(何故理解できたのかわからない)せいでついていけません。
また、最近で言うと死滅回游のルール説明長すぎ敵味方の目的がわかりづらい突然サブキャラの過去が始まり理解不能という、アニメで入ったライト層やキャラが好きで見ている層を蹴散らすような展開が続いています。虎杖が出ないのは、不人気なのでまだよいですが、五条悟が出ないのは大丈夫なのかと心配になります。

呪術廻戦は面白いところとつまらないところの振れ幅がすごい

ここまで散々批判のような文章を書いてしまいましたが、呪術廻戦は面白いときは本当に面白いです。
最近で言うと弁護士の日車戦の描写好きでしたし、やはり乙骨でると面白いと思います。
反転して、マキとか直哉の話の掘り下げ興味なかったりします。(これは個人差ありそう)
あれ、これ好きなキャラクター出てるときが面白いだけでは?“と感じてしまいます。
ここからは面白い部分を解説していきます。

面白い点

五条悟を筆頭としたキャラクターがカッコイイ
登場人物ほぼ全員クズ

芥見下々あくたみげげ先生がすごい

五条悟を筆頭としたキャラクターがカッコイイ

五条悟かっこ良すぎませんか?飄々として長身で謎のアイマスクしてて、アイマスクをとるとイケメンが現れる。そして無下限呪術が強すぎて最強であるとか、中2男子、女子の憧れすぎるんですよね。カカシ先生がモデルなのかと思いますが、今どきの異世界転生ものでも類を見ない驚きの強さです。連載では絶賛出番無しですが。
2022年に行われた人気投票では
1位:伏黒恵19393票
2位:五条悟14359票
3位:虎杖悠仁13265票
4位:夏油傑10345票
となっています。(ハガキ応募のため若干女性票が多そうです)
伏黒恵のような、かっこよくクールで仲間想いなキャラが人気となっており、人気投票1位となっています。
主人公が3位の漫画も珍しいのですが、どのキャラもカッコイイうえに、伏黒と虎杖、五条と夏油といった濃密な友人関係や子弟関係というものは男男らしいカップリングを想像させるのかもしれません。(このマンガ、ヒロインという存在がいませんしね)

登場人物ほぼ全員クズ

キャラクターに魅力があると前項で言ったんですが、この漫画登場人物主人公以外ほぼ全員クズなんですよね。
呪術師側ですらめちゃくちゃ悪い顔で悪いセリフを言い、常に相手を煽るような言動を取ります。
作者の性格を反映しているところもあるのでしょうが、登場人物は個性的となり、クズたちが暴れることで物語がどう動くか予想できなくなります。これが物語を面白くしているのでしょう。
もちろん呪霊側も、当然のようにクズです。最初に主人公の宿敵である真人も「人が人を恐れることで生まれた呪い」なのですが、吉野といういじめられっ子を登場させることにより、より真人の邪悪さが際立ちます。
このストーリーの完成度が高く、ここまでの悪を少年漫画で書けた作者に敬意を持ちます。
そして「両面宿儺」という恐らく本作のラスボスの存在。
「呪いの王」としてめちゃくちゃにクズです。天上天下唯我独尊の邪悪。回を重ねるごとに、大物感が上がっていく、両面宿儺。しかし、こいつが登場するたびにどう物語が転ぶかわからず面白くなるのも事実です。
作者もこいつをどう動かすかを考えるのが好きなんじゃないかと言うくらい凝っているのが伝わります。性格が悪いです。

芥見下々先生がすごい

呪術廻戦の連載が2018年ですが、当時26歳です。若すぎる。
この歳にして、画力、セリフ回し、ストーリー構成は既に数多の漫画家の域を超えています。
私は絵上手いなと思っている方ですが、絵は下手だという意見もあるようです。キャラの描き分けができない。顔が安定しないという意見もあるようですが、ただ週刊誌である以上、あれだけ雑に書いていて上手いのは凄く、ぱっと見で誰が何をしているのかわかるだけで十分だと思います。
BLEACHやハンターハンターの影響を多く受けている作者ですが、ネーミングセンスやセリフ回しはBLEACHには勝てませんがオシャレであり、相手を煽りまくるセリフは見ていて清々しいです。
ストーリー構成、コマ割りは流石に天才の富樫には勝てませんが、富樫を参考にしてオリジナリティもいれたそれは、複数の漫画の良いところを吸収した面白いバトル漫画へと昇華されています。(悪く言えばパクリ)
最近は売れてきたからか、作者の描きたいことを描かせてもらっている感がすごく(死滅回遊くらいから)、筆が乗っているのが読者にも伝わります。

ターゲットが明確

呪術廻戦は、ワンピースや鬼滅の刃のように幅広い人に受け入れられる作風ではありませんが、売り上げがすごいです。
これは最近流行の"ある“ターゲットに明確に刺さっているからだと思います。
BLEACHやハンターハンターを意識しているところが多く見られますが、そのような層に刺さるのは勿論、明確に売れている理由があります。
それは、"ヤンキー漫画好きに刺さる“ということです。ヤンキー漫画は時代に合ってなかったことから減っているのはあるのですが、最近の東京リベンジャーズブームでもわかりますが需要はあるわけです。
低年齢向けではなく、アウトローな漫画を語るとするなら、厨2っぽくない、なろうっぽくない『呪術廻戦』は正しく刺さるのではないかと思います。
正しく他のジャンプの人気マンガと区別化ができているわけです。(チェンソーマンと層と読者層が被っている気はします)

読者の声

一部のキャラのバトルだけ盛り上がってる状態

誰こいつ?っていうキャラが出すぎ

五条先生出さないのは完全にミス

逆張りしないで東堂や野薔薇を続没させるべきだった

・死滅回遊の味方側の目先の目的がわからない

万人に受ける作風じゃないのに、第2の鬼滅だとか過剰な持ち上げ方されている

渋谷事変は面白かった

・ハンターハンター好きな人は好きなんじゃない

等々、面白いという意見や、つまらないという意見もあります。

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まとめ。何が面白いのか。

『呪術廻戦』はわかりにくいし難しいのになぜ人気なのかという話を書いてきました。
ここまで難しく書いてきましたが、難しいこと考えないで見てた方が楽しめると思います。
私は、術式とか敵味方の目的とか理解してませんが、見てて楽しめています。
ハンターハンターは難しいですが、理解しようとして理解できますが呪術廻戦は難しいです。理解しようとするかしないかの差な気もしますが、理解したい人だけちゃんと読めばいいんじゃないかと思います。
最早ちゃんと呪術廻戦について語れる人いるのか・・・?
設定や考察要素も多くあるようなので、単行本読み返したりした方が楽しめそうです。
作者の芥見下々先生も売れてきて権限が増えてたのかはわかりませんが、最近の作風は自分が書きたいことを描かせてもらえてる感じがします。(面白いかは別の話)
そのせいか本編も最近、盛り上がってきていますし頑張ってほしいところです。