【推しの子】はかぐや様の面白いところを詰め込んだ作品って話

2022年8月11日推しの子

【推しの子】はかぐや様は告らせたいの面白いところを詰め込んだ作品という話をしていきます。

推しの子あらすじ

産婦人科医のゴローの元に、推しアイドルの星野アイが双子を妊娠して現れる。しかし、ゴローはアイの出産直前にアイのファンにより刺され、命を落としてしまう。ゴローが目を覚ますとアイの子供、つまり"推しの子"として生まれ変わるのであった。

 推しの子はかぐや様は告らせたいより面白い? 

本題に入る前に周辺情報の整理をします。『推しの子』も『かぐや様は告らせたい』も原作が同じ赤坂アカ先生が担当しており、同じヤングジャンプで連載されています。『推しの子』の方は作画が横槍メンゴ先生が担当しています。
推しの子 2022年3月時点で累計300万部 累計8巻
かぐや様 2022年6月時点で累計1800万部 累計26巻 アニメ3期 計37話分

ここから『かぐや様は告らせたい』と『推しの子』双方で多少ネタバレが入るのでご注意ください。


『かぐや様は告らせたい』は「物語性」より「恋愛描写」に重きを置いており、「恋愛とは戦」と表現されています。その意味は「恋とは先に好きになった方が負けである」という事から、タイトルにあるように「天才たちの恋愛頭脳戦」という訳なのです。白銀会長と四ノ宮かぐやが、いかに相手に告白させるかという争いを描いているわけです。
ジャンルで言うとラブコメな訳ですが、ギャグ7割、恋愛3割くらいの作品において二人が頭脳戦でイチャイチャするという内容はシリアスギャグとしてとても新鮮で面白いのですがネタ切れになりやすいです。
16巻で正式に付き合い始めてから、他キャラ視点も進めているわけですが正直惰性で続けている感は否めません。ラブコメである以上仕方ないのですが、本来ラブコメ自体が何十巻も話を引き延ばせるジャンルではないと感じています。恋愛は成就するまでが楽しいというキャッチコピーもあるように、二人が付き合って学園祭で幸せなキスをして終了がベストだったと思います。集英社でよくある、売れている作品である以上引き延ばし展開が続いているように感じます。会長とかぐや以外に超人気キャラを作れたらまた違ったのかなとは思いますが、それもスピンオフで良いですしね。

ここから『推しの子』の話になります。
現状ではかぐや様の方が評価されており、売り上げも多いですが、推しの子はタイトルから予想させないような展開の連続で読者を飽きさせない構成になっています。ジャンルで言うとサスペンスに恋愛部分とギャグを足したような内容で、芸能サスペンス5割 恋愛4割 ギャグ1割くらいの比率です。推しの子に生まれ変わるというのが、かなり無茶苦茶なファンタジー設定ではあるのですが、作中の内容は現代の芸能やアイドルに基づいた、かなり考えられた作品となっています。
10話まででメインキャラの独白・インタビューをして、その道筋通りに展開が進んでいくという構成になっており、恐らくアイの映画を作る取材なのかな?と思うのですが、これってもうオチまで考えているってことなんですよね。これがかなり大事で、オチに向けて話を描くことって冗長な作品になりづらく、考察が広がり、納得性の高い作品になりやすいんですよね。ワンピースで言うひとつなぎの大秘宝を手に入れること(冗長だった)。リゼロでいう王選(サテラを助けることの可能性も)。ハガレンでいう賢者の石。これがかぐや様との最大の違いで、恋愛とシリアス部分どちらも面白いと思える作品なのかなと思います。

 推しの子が面白いと思うところ 

『かぐや様』は、恋愛かけひきのあるあるを描くことで読者に共感を得るような作風になっているのですが、『推しの子』は、芸能界とアイドルのあるあるを描くことで恋愛リアリティショーを実際に体験しているような感覚になるんですよね。これはヒットしたかぐや様の手法の恋愛部分を、芸能アイドルに置き換えた手法であり、面白いに決まっています。
原作の赤坂アカ先生は恐らく芸能やアイドル界隈をよく調べており、そこで発生する"あるある"をマンガに表現しています。これがとても上手く、実際の芸能界やアイドル界隈では表に出ないような裏事情をマンガという表現媒体を使って描く手法は斬新で飽きさせない作りになっています。

正直最初は、ただのタイトル出オチ作品と思っていましたが、芸能というジャンルにおいて役者とアイドルの双方を主人公にすることで、幅広い芸能あるあるを描ける稀有な作品となっています。

 有馬かながかわいいという話 

私は有馬かな推しなのですが、現状ストーリー構成上、アクアは黒川あかねと付き合っています。
恋愛リアリティショーから本当の恋愛に発展するという展開なのですが、黒川あかねがアクアに惚れる理由付けは納得性のあるものであり応援したくなります。
初期の有馬かなの独白でアクアをあーくん呼びしていることから、今後は有馬かなと結ばれることになるのでしょうが読者は黒川あかね推し有馬かな推しの両極端にわけて争っているわけです。この手法って花より男子のように道明寺派、花沢類派を煽るような読者への盛り上げもありキャラ人気が増えていく気がします。
まあそんな手法とかぶっちゃけ関係なく、有馬かなが可愛すぎるから売れるでしょうって話です。アクアはドラマの撮影時に有馬かなのもやもやを解消してくれたり、誰か自分を見て欲しいというというときに、有馬かなのイメージカラーの白のペンライトを持ってきたりします。アクアに惚れる要素満点の有馬かなと、アイのことを引きずってアイドルとの交際をしたがらないアクア。恋愛要素としてこの上なく面白いと思います。
有馬かなは子供の頃に、ちやほやされながらも上手くいかず失敗して、その後成長して努力してるアイドルという健気な姿はつい応援したくなってしまいます。

 顔の書き分けができていない問題 

横槍メンゴ先生はキャラの書き分けをしないせいでキャラの顔が似ていないと言われているらしいです。言われてみて、はあ確かにって思いましたけど言われるまで気づきませんでした。しかしアイドルに焦点を当てている作品で書き分けができていないのは問題有りですね。ルビーには目に星を、有馬には帽子を被せ、MEMちょは角で(あの角なんなんだろ?)書き分けしているわけですが、長期連載でデフォルメしていくのは普通のことだから気にしないでよいと思います。

 まとめ 推しの子は何が面白い? 

結局何が言いたかったかというと、『推しの子』はこれからかぐや様を超えるくらい売れるのではないかという話です。タイトルと表紙絵で敬遠する人も一度読めばはまる作品です。
下に乗せますが一巻の表紙で敬遠する人いそうです。初見オタクアイドル物かなあ的な感情を抱きそうです。(4巻みたいに有馬かなの表紙にすればよいのに)
『かぐや様』はまだまだ売り上げはすごいですが、かぐやと会長が付き合ったことで惰性で続けている感が否めません。
かぐや様で面白かった要素を取り込み、オチのしっかりしているミステリー要素、芸能界あるあるをふんだんに盛り込んだ『推しの子』は名実共に「次に来るマンガ」となるでしょう。