【バトルスタディーズ 517話ネタバレ】「ガキの悪ノリ」を失うな。一塁ベースの漫才と、5点差で走る毛利

バトルスタディーズ

モーニング(2026/10/1発売)掲載の漫画 バトルスタディーズ最新話のネタバレと感想をお届け。

9回裏、先頭打者の毛利は約束どおり出塁できるのか。そしてDLベンチでは、あの「元ヤン。」の続きが描かれます。

以下、ネタバレありますので、ご注意ください。

原作の漫画を手元で読みたい方は、こちらからどうぞ。

また、過去のエピソードや登場人物についてはまとめページにまとめてありますので、よかったら覗いてみてください。

まとめページはこちら↓
バトルスタディーズまとめ・一覧

狩野笑太郎というキャラクターそのものをじっくり知りたい方は、こちらもどうぞ。

狩野笑太郎のプロフィール・能力・成長まとめ

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バトルスタディーズ LESSON/517(第517話) 最新話 あらすじ(ネタバレ注意!)

前回までのあらすじ

サブタイトルは「脱獄囚2人」。9回裏の先頭打者・毛利は、マスクをかぶる丸井と、DLを脱け出した経験のある2人が主将同士で戦っていることを笑い合います。

「話は決着ついてからにしよか」。2人は言葉を試合のあとにとっておき、阿比留の初球に毛利はフルスイングで応えました。

ベンチのジャスティスは「球で会話しとる」と見抜き、「無言の愛が一番くらう」と顔を覆います。

そして回想。寮を脱走したジョージを、狩野が3.5キロおんぶして連れ帰った夜。理由を聞かれた狩野は「このどアホが感じることです」と答えました。

ラストは、涙を浮かべるジョージの横顔に、ナレーション「元ヤン。」。

前回の感想記事はこちら → 【バトルスタディーズ LESSON/516】最新話 「脱獄囚2人」が甲子園で再会。球で会話するバッテリーと、元ヤンの涙

▶ 次の話(518話)はこちら → 【バトルスタディーズ 518話ネタバレ】「オフィシャルDLイズム」――5点差の盗塁とタッチアップ。服が変わっても、毛利は次の塁へ飛ぶ

今回のあらすじ

今回のサブタイトルは「ガキの悪ノリ」。

幕開けはDLベンチ。涙ぐむジョージ(背番号10)の横で、背番号18の檜が「宇宙人にも涙腺はあるんやな」とからかいます。

ジョージは「こう見えてあんたと同じ地球人です」。キャプションには「永遠のトモダチ E.T.」。

やめずにDLに残って良かったか、と聞く檜。あのタバコの一件で、自分はジョージを外に弾き飛ばそうとした。守ってくれた阿比留と狩野のことは一生忘れるな――と言いかけたところで、ジョージが返します。

「全員クソですよ」

檜は笑って、それは間違いないと認め、ありがとうを素直に言えない気持ちはわかる、と続けます。

「オレらが群を抜いてクソや」「間違いない」。2人は並んで笑うのでした。

グラウンドでは、打席の毛利がマウンドの阿比留に呼びかけます。自信のある球ではなく、いま一番投げたい球を放ってこい――。

一塁の狩野が、すかさず「それオレのやつや!!」。

阿比留の投球を、毛利は足元を抜く痛烈な当たりで打ち返します。ショートが飛びつきますが、打球は外野へ抜けていきました。

先頭打者、出塁。9回裏、無死一塁、12対7。

阿比留は「相変わらずいい打撃するわね」。日難ベンチは大盛り上がりです。

一塁ベースでは、狩野と毛利の「漫才」が始まります。嫌いな食べ物はしいたけ、大好きなのはきなこ。しいたけもきなこもお前のことは嫌いだろう、と狩野。

阿比留の牽制に頭から帰塁する毛利に、狩野は「走って死ねよ」。

この点差で誰が走るか、と毛利。金川さんに電話して盗塁のサインを出してもらおうか、と狩野。「懐かしっ!!」。

2度目の牽制にも、毛利は「5点差やぞ!!」と怒ります。

オレももう選挙権を手にした18歳だ、あの頃みたいなガキじゃない、と言う毛利に、狩野は答えます。

「ガキの悪ノリ失った男ほど退屈な生き物はおらんぞ」

2人はニヤリ。阿比留が投球に入った瞬間、毛利は二塁へスタートを切りました。

ラストのナレーションは、「せやんな毛利。」

次回予告は「走れモウリ、沈みゆく太陽の10倍の速さで!」です。

バトルスタディーズ LESSON/517(第517話) X(旧Twitter)での反応

バトルスタディーズ LESSON/517(第517話) 感想、まとめ、考察

【今回の一番】「ガキの悪ノリ失った男ほど退屈な生き物はおらんぞ」

今回はもう、このセリフに尽きます。

「ガキの悪ノリ失った男ほど退屈な生き物はおらんぞ」

5点差の9回裏、無死一塁。常識で考えれば、一塁ランナーが走る場面ではありません。毛利本人も「5点差やぞ!!」と言っています。

18歳になった。選挙権も手にした。もうガキじゃない――毛利の言うことは正論です。

でも狩野は「寂しいこと言うなよ」と返す。

大人になるのはいい。でも、悪ノリできなくなったらおしまいだ。

これは、2年間「笑うほどクレイジーな道」(516話)を歩いてきた狩野だから言える言葉だと思います。

1年生で主将に立候補して鉄の掟を壊した男。脱走したジョージを3.5キロおんぶして帰った男。狩野の人生は、ずっと「ガキの悪ノリ」で道を開いてきたんですよね。

そして毛利は走った。

最後のナレーション「せやんな毛利。」が、狩野の言葉への毛利の答えそのものです。

あれだけ走らないと豪語しておいて、走るんかい!!ってなりますね。

退屈させません、バトルスタディーズは!!

「宇宙人にも涙腺はあるんやな」――檜とジョージ、あの一件のその後

冒頭のベンチの場面、おじさんはかなりグッときました。

前回のラストで泣いていたジョージに声をかけたのが、檜だったからです。

ジョージのタバコ事件のとき、檜は「規則を破ったクズは罰を受けて当然」と言い、処分を求めて狩野に殴られました。

今回、その檜が自分から「あの一件でオレはお前を外に弾き飛ばそうとした」と口にする。

謝罪の言葉は一言もないのに、ちゃんと謝っているんですよね。

そして「宇宙人にも涙腺はあるんやな」「こう見えてあんたと同じ地球人です」のやりとり。キャプションは「永遠のトモダチ E.T.」。

映画『E.T.』の、指先を合わせるあの名場面を思い出した方も多いはず。

516話の「元ヤン。」に続いて、なきぼくろ先生はまた、いちばん泣ける場面にいちばん笑える一言を置いてきました。

「全員クソですよ」――ありがとうの、ジョージ流の言い方

守ってくれた阿比留と狩野のことは一生忘れるな、と言いかけた檜を、ジョージは「全員クソですよ」でさえぎります。

ひどい、でも、最高です。

ここ数話、この漫画はずっと「想いをどう届けるか」を描いてきました。

  • 513話:門松の小さすぎるヘルメット(置き配)
  • 514〜515話:二塁ベースの上から大声で(脱・置き配)、丸井の「いつもありがとう」
  • 516話:「無言の愛が一番くらう」、そしておんぶの回想

そして517話、ジョージの答えが「全員クソ」。

515話でジョージは、2年後には自分も恥ずかしげもなく「ありがとう」を言えるようになるのか、とつぶやいていました。

まだ言えない。だから「クソ」と言う。それを檜が「ありがとうって素直に伝えられへん気持ちはわかるよ」と、ちゃんと翻訳してあげる。

そして最後は「オレらが群を抜いてクソや」「間違いない」。

かつて対立した2人が、同じ「クソ」側に並んで笑っている。DLの寮生活がどんな場所だったかを知っていると、このコマの重さがまったく違って見えます。

寮の掟や「脱走」の背景はこちらで詳しくまとめています。

→ 【バトルスタディーズ】モデル・元ネタ完全解説(PL学園とDL学園)

「それオレのやつや!!」――毛利が借りた、狩野のセリフ

打席の毛利が阿比留に言った「一番自信ある球やなしに、今一番投げたい球放ってこい」。

これ、509話で狩野が日難の上流水に言ったセリフなんですよね。

あのとき狩野は「オレは一発狙う、お前は三振取りにこい」と続けて、真っ向勝負を挑みました。

それを今度は、日難の主将の毛利が、DLのピッチャーに向かって言う。一塁から狩野が「それオレのやつや!!」とツッコむ。

決勝の9回裏にこのやりとりができるのは、2人が同じ寮で「ガキ」だった時間を共有しているからです。

阿比留も丸井もニヤリとしていて、まさに前回ジャスティスが言った「球で会話」の続きでした。

そして毛利は、ちゃんと打つ。ピッチャーの足元を抜く痛烈な当たりで外野へ。515話の円陣で宣言した「先頭打者として必ず出塁する」を、有言実行してみせました。

しいたけときなこ――一塁ベースの漫才

一塁に出た毛利と、一塁手の狩野。ここからの会話がとにかく楽しい。

嫌いな食べ物は、しいたけ。焼いたらいけるけど茹でたのは無理。

「しいたけもお前のこと嫌いやろな」

じゃあ大好きなきなこは、オレのことが大好きってことだな。

「きなこもお前のこと嫌いやろ」「なんでやねん!!」

甲子園の決勝、9回裏、5点差で交わされる会話とは思えません。

でも、これが2人にとっての「話は決着ついてからにしよか」(516話)の裏側なんだと思います。

本題はとっておく。そのかわり、くだらない話ならいくらでもできる。一度は離れ離れになった同級生が、1年生のころと同じノリに戻っている。それだけで、おじさんは泣きそうでした。

ジャスティスの言う「毛利は底なしに明るいクラスのムードメーカーだった」(516話)が、こういうことだったんだなと腑に落ちます。

「金川さんに電話して盗塁のサイン出してもらおか?」

さらっと出てきた金川さんの名前にも注目です。

金川春馬は、狩野たちが1年生のときの最強世代・78期のエース左腕。毛利がDLにいたのは、まさにその78期が3年生だった時代です。

毛利の「懐かしっ!!」という反応からすると、1年生のころ、先輩がらみの何かお決まりのネタがあったのでしょう。

鬼頭事件の前、毛利がまだDLの1年生だったころの空気が、この一言だけでふっとよみがえります。

「走って死ねよ」「観客席(スタンド)沈むとこ見たい」という狩野のむちゃぶりも、あの頃の「ガキの悪ノリ」の再現なんですよね。

【野球用語】牽制球と、5点差の盗塁

今回は「牽制」と「盗塁」の場面だったので、少しだけ解説を。

ご存知の方も多いとは思いますが。。。

  • 牽制球:ピッチャーが、塁にいるランナーに向かって投げる球。リードを小さくさせたり、アウトを狙ったりします。今回、阿比留は2度牽制しています。
  • 盗塁:ピッチャーが投げるのと同時に、ランナーが次の塁を目指して走ること。
  • 大差の場面の盗塁:試合の終盤に大きな点差がついているとき、リードしている側は、ランナーの盗塁を気にせず守ることがあります。守備側がまったく警戒せず、ランナーが悠々と次の塁に進んだ場合、公認野球規則では盗塁は記録されず「野手選択(守備側の無関心)」として扱われます。

5点差の9回裏なら、DLはランナーより打者に集中してアウトを取りにいけばいい。毛利が「5点差やぞ!!」と言ったのは、野球の常識としては正しいんです。

それでも阿比留は2度も牽制を入れた。つまりDL側は、毛利が走ると本気で思っていた。

狩野の「いやお前走るやろ」も含めて、DLのみんなは、毛利がどういう男かを知っているわけです。

そして、みんなの予想どおり、毛利は走った。

次回予告の「走れモウリ、沈みゆく太陽の10倍の速さで!」は、太宰治『走れメロス』の有名な一節のもじり。友との約束のために走ったメロスと、友のノリに応えて走る毛利が重ねられています。

「せやんな毛利。」――ナレーションが持っていく回、ふたたび

516話は「元ヤン。」、517話は「せやんな毛利。」。

2週続けて、ラストのナレーションが一番おいしいところを持っていく回でした。

「せやんな」は関西弁で「そうだよな」。

狩野の「ガキの悪ノリ失った男ほど退屈な生き物はおらんぞ」に、毛利は言葉ではなくスタートを切る足で答えた。それをナレーションが、同級生みたいな口調で「せやんな」と受け止める。

なきぼくろ先生のナレーションは、いつも登場人物のいちばん近くにいる友達のような距離感なんですよね。

まとめ

今回のバトルスタディーズLESSON/517は、「ガキの悪ノリ」の回でした。

  • 檜とジョージ、タバコの一件のその後。「全員クソですよ」は、ジョージ流のありがとう
  • 毛利が借りた狩野のセリフと、一塁からの「それオレのやつや!!」
  • 先頭打者・毛利が有言実行の出塁。9回裏、無死一塁、12対7
  • しいたけ、きなこ、金川さん――一塁ベースで戻ってきた1年生のころのノリ
  • 「ガキの悪ノリ失った男ほど退屈な生き物はおらんぞ」と、5点差で走る毛利

「話は決着ついてから」と言っていた2人が、それでもつい話してしまう。大人になっても、悪ノリで通じ合える友達がいるということの尊さが、ぎゅっと詰まった回だったと思います。

走り出した毛利は、二塁を陥れるのか。それとも丸井の肩が勝つのか。

来週が待ちきれません!!

続きはぜひ漫画で。

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