【弱虫ペダル RIDE.863】最新話  100巻おめでとうございます!!(ネタバレ注意!)

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弱虫ペダル

週刊少年チャンピオン(2026/5/7発売 Vol.23)掲載の弱虫ペダル最新話の感想、考察をお届け。

以下、ネタバレありますので、ご注意ください。

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弱虫ペダル RIDE.863(第863話) 最新話 あらすじ(ネタバレ注意!)

前回までのあらすじ

箱学6人の合流直後、扉間・柚子越・銅橋の3名が先行し、山岳賞ラインへと向けて飛び出す。

御堂筋は、木利屋・水田の2名を山岳賞ラインへ送り出す。

総北高校は段竹竜包・六代蓮太に追うよう指示を出す。

六代は当然、段竹さんが山岳獲るものだと思い、前へ出てアシストしようとするが…。

段竹「前のハコガクには必ずオレが追いついてみせる 山岳に備えろ!!」

六代「て!!やっぱりオレが前引きますっテ!!」

前回の感想記事はこちら【弱虫ペダル RIDE.862】

あらすじ

後方集団の中に、信じられない光景が現れた。

小野田坂道が、今泉俊輔を連れて追いついてきた。

歌いながら、笑いながら、加速しながら——。

周囲の選手たちはざわめいた。「ハナウタクライム」の異名通りの走りで、弱った今泉を引いたまま集団まで戻ってきたのだ。

集団に戻ると小野田はすぐに休むよう今泉に声をかける。

今泉は汗でボロボロになった小野田のジャージを見て、その「簡単そうに見えた走り」の裏にある凄まじい消耗に気づく。

「もしありがとう以上の言葉があるなら、オレはそいつをおまえに贈るよ」——今泉の言葉に、二人の間に熱いものが流れた。

小野田はさらに、鹿児島の大隅という大柄な選手に声をかけて先頭集団の状況を確認する。

ボードには、箱学3名・京伏2名・総北2名(鏑木・六代)が先行していることが示されていた。

仲間たちが無事に追走していると知った小野田と今泉は手を合わせ、もうひとがんばりの覚悟を決める。

一方、前方では段竹と六代の追走が続いていた。

六代は「段竹さんこそ山岳を狙うべきだ」と繰り返し前を引こうとするが、段竹はその頭にポンと手を置いて、語り始める。

去年の峰が山で新開悠人を下したあの日、全身で感じた「才能が開く感覚」。

練習のたびに速くなる自分への手応え。

次のインターハイが楽しみでしかたなかった——しかしその直後、身長が伸びた。

体はギシギシと痛み、足の感覚はふわふわとして、登りのバランスが崩れた。

鏑木にもしばらく言えず、「腹を壊した」と誤魔化しながら一人で耐えた。

「あのまま身長が伸びなかったら」と、しょっちゅう思う——と段竹は静かに打ち明ける。

けれど起こったことは変えられない。

だから今の自分にできる限りのことを、めいっぱいやる。

でかい体で風よけになる。平坦では体重分のパワーを出す。仲間を守る。

後輩を山のふもとまで連れて行く——それが今の段竹竜包の走り方だ、と。

「だからおまえは、想いを背負って山岳賞をとって来い!!」

六代は号泣し、涙をふいて「はい!!」と力強く返事をした。

弱虫ペダル RIDE.863(第863話) x(旧twitter)での反応

弱虫ペダル RIDE.863(第863話) 感想、まとめ、考察

単行本100巻!!!!!

弱虫ペダル、単行本100巻発売おめでとうございます!!!!!

……いや、おめでとうございますって言ってるけど、これを書きながら普通に震えてますよ。

100巻。

百巻。

ひゃっかん。

肉子さんのツイートが全てを語っています。

主人公は高校1年生からスタートして、いま高校3年生の夏インターハイ2日目。

連載が始まったのは2008年——つまりこの作品、18年間走り続けているんです。

おじさんが初めて1巻を手に取ったとき、まさか100巻まで追いかけることになるとは思いませんでした。

100巻という数字はただの数字じゃない。

渡辺航先生の18年間の積み重ねであり、編集部の苦労であり、何より毎週ページをめくり続けた読者全員の時間です。

私も微力ながら、その「時間の積み重ね」の一部に加えていただいたことが、心から誇らしい。

そして100巻目に収録されるこのRIDE.863が——段竹竜包の魂の告白だというのが、もう渡辺先生は確信犯ですよ。

狙ってますよ絶対。

ありがとうございます先生。

泣きました。

小野田坂道という「奇跡」の再確認

今週の前半、後方集団に「ハナウタクライム」が帰ってきました。

歌いながら、笑いながら、加速しながら——今泉を引いたままで。

周囲の選手たちが驚愕するのも無理はない。

普通の高校生ライダーなら、自分のレースだけで精一杯のはず。

体調を崩して落車した仲間を引いて、後方から集団まで追い上げるなんて、物理的にどれだけの消耗を要するかを考えると、おじさんの頭では計算が追いつかない。

でも小野田はやってのける。

そして今泉がボロボロのジャージに気づいて「簡単そうに言うな」と言う場面——ここがグッとくるんですよ。

小野田本人は「さすがにちょっと疲れちゃったよね!」とニコニコしている。

疲れを認めながらも、誰かを心配させないように笑う。

この小ささの中の大きさが、小野田坂道というキャラクターです。

今泉の「もしありがとう以上の言葉があるなら、オレはそいつをおまえに贈るよ」という言葉、おじさんは何度読み返しても胸が詰まります。

クールで合理的で、いつも「オレは天才だ」と言っている今泉が、言語を超えた感謝を口にする。

人が人に心を開く瞬間というのは、こういう形をしていると、改めて思いました。

そして小野田がすぐに先頭集団の状況を確認しに行く場面も見逃せない。

鹿児島の大隅さんから情報を得て、鏑木たちが無事に追走していると知る。

「ありがとう、みんな。鏑木くん」——この一言が、リーダーとしての小野田の重さを静かに示しています。

下がっていても、チームのことを一秒も忘れていない。

段竹竜包という男の「告白」

さて。

863話最大の山場は、間違いなく段竹の独白です。

段竹竜包というキャラクターが好きでした。

ちょっと強面な見た目と、でも実は誰よりも仲間想いな内面。

去年の峰が山での新開悠人撃破は、この作品屈指の名シーンの一つだと今でも思っています。

そして今週——段竹が六代に語りかけた言葉は、あの峰が山の「その後」の話でした。

才能が開く感覚。速くなる実感。楽しくてしかたない日々。

次のインターハイが待ち遠しくてしかたなかった——。

そして突然の「身長が伸びる」という体の変化。

ギシギシと痛む体。ふわふわとした足の感覚。崩れるバランス。

これ、アスリートにとって最も残酷な類の挫折です。

練習をサボったわけでも、怪我をしたわけでも、メンタルが折れたわけでもない。

ただ、体が成長した。

それだけで、積み上げてきたものが崩れた。

「あのまま身長が伸びなかったら」——段竹は「ウソだ、しょっちゅう思ってる」と認めます。

このセリフの誠実さが、刺さります。

「後悔なんかしてない」「全部糧になった」——そういう「綺麗な答え」を言わなかった。

しょっちゅう思ってる、と正直に言った。

それでも段竹は立ち直った。

でかい体で風よけになる。

体重分のパワーを出す。

仲間を守る。

山のふもとまで後輩を連れて行く。

「できないこと」を嘆くのをやめて、「できること」を全力でやる。

これは哲学的に言えば、ストア哲学の「コントロールできることに集中せよ」という教えそのものです。

マルクス・アウレリウスが「起こったことではなく、それにどう応じるかが問題だ」と言ったように——段竹は自分なりの答えを、静かに、確かに見つけていた。

鏑木にもしばらく言えなかった、という部分も重要です。

あの鏑木一差に——つまり一番近くにいる後輩に——言えなかった。

それほど深い傷だったし、男のプライドというのは時として、一番近くの人間にこそ弱さを見せられないものです。

六代蓮太が受け取ったもの

六代が号泣するシーン、おじさんも普通に泣きました。

元バスケ部マネージャーという、自転車競技においては全くの「素人」として入部した六代くんが、先輩の本音を受け取って泣く。

「想いを背負って山岳賞をとって来い!!」

この言葉の重さは、段竹の「喪失と再生の物語」を聞いたあとだからこそ、その重量が何倍にもなるわけです。

段竹が諦めた「山岳を獲る夢」を、六代が代わりに走る——。

これは単なるアシストとクライマーの役割分担ではない。

先輩の夢を、後輩が未来へ持ち越すという、バトンの物語です。

861話で小野田が六代に「自由に走れ」と言ったことと、今回の段竹の「山岳賞をとって来い」は繋がっています。

六代蓮太という1年生は、複数の先輩たちの「想い」を全身に受けながら、いま山へ向かっている。

これほど重いバトンを、これほど自然に渡せるチームが、総北高校というチームです。

100巻の「今」に感謝して

渡辺先生、18年間ありがとうございます。

しかし100巻というのは、ゴールではありません。

主人公はまだ3年目のインターハイ2日目を走っている。

小野田はまだ山岳ラインへ向かっていない。

真波との決着も、御堂筋との決着も、まだ先にある。

物語はまだ走り続けている。

これからも毎週、楽しみにして最新話を読み続けます。

来週が待ちきれません!!

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