【弱虫ペダル RIDE.864】最新話 星に届かなかった願いを、君に託す(ネタバレ注意!)

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弱虫ペダル

週刊少年チャンピオン(2026/5/14発売 Vol.24)掲載の弱虫ペダル最新話の感想、考察をお届け。

以下、ネタバレありますので、ご注意ください。

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弱虫ペダル RIDE.864(第864話) 最新話 あらすじ(ネタバレ注意!)

前回までのあらすじ

山岳賞ラインへと向けて飛び出したハコガク。

京都伏見は、木利屋・水田の2名を山岳賞ラインへ送り出す。

それを追う総北高校段竹竜包・六代蓮太。

身体が成長してしまった段竹はでかい体で風よけになる。

平坦では体重分のパワーを出す。

仲間を守る。

後輩を山のふもとまで連れて行く——それが今の段竹竜包の走り方だ、と六代に伝える。

前回の感想記事はこちら【弱虫ペダル RIDE.863】

あらすじ

段竹は走りながら、六代には語らなかった「もう一つの記憶」を抱えていた。

去年の秋、峰が山のレースから数週間が経ったあの日——段竹は練習帰りの鏑木を呼び止め、「来年のインターハイ、オレはクライマーとして走る。できることなら山岳賞を狙いたい」と打ち明けた。

鏑木は目を丸くして驚いた。

しかしその言葉を告げた直後から、体の異変が始まった。

段竹は「我ながら馬鹿なことを言った」と後悔し、鏑木はもうあのことを忘れているだろう——そう思っていた。

一方、後方集団では御堂筋が鏑木に揺さぶりをかけていた。

「段竹と六代を前に出して、鳴子の守りを薄くしてまで5番を出す必要があったのか」と畳み掛ける御堂筋に対し、鏑木は静かに、しかし確かな言葉で返す。

「あの日の段竹の言葉を、片時も忘れたことはなかった」と。

鏑木は覚えていた。

峰が山の数日後、段竹が「山岳賞を狙いたい」と言ったあの瞬間を。

あの自信に溢れた顔を、初めて見たと思ったことを。

クライマーになるという願いは星には届かなかった。

けれど段竹はインターハイを走る夢を捨てず、最後まで諦めずにその場所を手にした。

だから鏑木は出した——六代を最良の形でサポートできると信じていたから。

そして段竹がクライマーの証・山岳賞を獲るには、仲間につないで託す、この方法しかないと思ったから。

前方では段竹が凄まじい勢いで走っていた。

「バンブーホップショット&パンダーシャウト」の異名の如く、体全体を使った力強い走りで京伏の水田・木利屋をあっさり抜き去る。

六代もその背中に食らいつきながら「段竹さんの想いが伝わってくる」と感じていた。

標高1000mの朝日峠を越え、山岳ラインまで残り12km、ふもとまで残り7km——。

段竹は前方の箱学を捕まえることだけを考えて、踏み続けた。

弱虫ペダル RIDE.864(第864話) x(旧twitter)での反応

弱虫ペダル RIDE.864(第864話) 感想、まとめ、考察

鏑木は「忘れていなかった」

今週は最初から最後まで心臓をぎゅっと掴まれたような感覚で読みました。

前回863話で、段竹は六代に「しょっちゅう思ってる」と打ち明けた。

身長が伸びて登れなくなったこと、あのまま身長が伸びなければと何度も考えたこと。

そして——「鏑木にはもう忘れているだろう」と、自分だけの胸にしまいこんでいたこと。

鏑木一差は、忘れていなかった。

これが今週最大の「爆弾」です。

段竹が「馬鹿なことを言ってしまった」と後悔した、あの秋の練習後の告白。

鏑木はそれを「片時も忘れたことはなかった」と言う。

おじさん、ここで完全に崩れました。

人間というのは、自分の弱さや夢を誰かに打ち明けるとき、「どうせ忘れられる」と思いながら言うことがあるんです。

特に男というのは不器用で、本当に大事なことをさりげなく言って、さりげなく傷ついている生き物です(おじさん談)。

段竹の「あの日我ながら馬鹿なことを言った」という後悔は、まさにそれです。

自信に満ちた顔で言ったくせに、その直後から夢が崩れていって、だから「忘れてくれていい」という気持ちに変わっていった。

でも鏑木は覚えていた。

あのときの「段竹の自信に溢れた顔」を、初めて見たと思った瞬間を。

それが嬉しかったから——叶えてやりたいと、心から思ったから——忘れられなかった。

これ、友情の本質ですよ。

華々しい活躍でも、劇的なドラマでもなく、ただ「あいつがあの顔をして言った言葉」を胸に持ち続けること。

鏑木一差というキャラクター、1年目は正直「猪突猛進のうるさいスプリンター」という印象でしたが、3年目の今、このチームで最も「人の言葉を大切にする男」だと確信しています。

御堂筋の揺さぶりを「物語」で封じた

今週もう一つ唸ったのが、御堂筋の揺さぶりに対する鏑木の返し方です。

御堂筋は「段竹と六代を出してスカスカになった」「鳴子の守りを薄めてまで5番を出す必要があったのか」と鋭く突いてきた。

これ、戦術論としては一定の正しさがある問いです。

数で劣るチームが前に戦力を割く——それはリスクです。

御堂筋はそのリスクを「失敗」と定義して、鏑木のメンタルを削りにきた。

でも鏑木は動じなかった。

「理由がある」から、動じなかった。

段竹の言葉を知っているから。

その願いを叶える方法はこれしかないと確信しているから。

鏑木の返答は戦術論ではなく、人への信頼と、その人の物語への敬意から来ている。

御堂筋の「合理性」に対して、鏑木は「人の想い」という軸で完全に対抗した。

とらさんのツイートが「鏑木はリーダー向きだな、御堂筋に負けていない」と言っていますが、まさにそうで、鏑木の強さは「理屈で勝てる」ことではなく「なぜそうするかを言葉にできる」ことです。

チームの勝利が自分の勝利でもある——その理解が、スプリンターである鏑木を「キャプテン代理」たらしめている。

バトンは三重になっていた

改めて整理すると、今回の「託す」構造は実は三重になっていることに気づきます。

巻島さん → 小野田 → 六代へという「自由に走れ」の継承。

段竹の夢 → 鏑木の記憶 → 六代の脚へという「山岳賞」の継承。

峰が山の勝利 → 段竹の走り → 六代の未来へという「経験」の継承。

六代蓮太という元バスケ部マネージャーの1年生が、これほど多くの「想い」を背負って山へ向かっているとは——。

六代くん、重すぎないか大丈夫かと心配になりますが(笑)、でも彼はちゃんと受け取っているはずです。

段竹の背中を見ながら「伝わってくる」と言いながら、食らいついている。

重さを「力」に変えている。

これが弱虫ペダルという漫画の「魔法」だと、おじさんは思います。

重くなるほど、速くなる。

段竹竜包よ、ありがとう

「バンブーホップショット&パンダーシャウト」で京伏を抜き去るシーン、おじさんは拳を握りました。

技名がちょっとよくわからないのはいつものことですが(笑)、その勢いと気迫は紙面から伝わってくる。

山岳賞は自分では獲れない。

でも前のハコガクを捕まえることはできる。

六代をふもとまで連れて行くことはできる。

「できないこと」ではなく「できること」を、全力でやり続ける。

段竹竜包という選手のこの3年目の走り方は、おじさんの目には本当に美しく映ります。

夢の形が変わっても、走ることをやめなかった。

夢そのものを後輩に手渡せる場所まで走り続けた。

うりさんのツイート「繋がっている、託されている!!!!」——おじさんも全く同じ気持ちです。

走っているだけで全部伝わってくる。

それがこの漫画の、18年間変わらない強さです。

ふもとまで残り3km。

段竹が箱学を捕まえたとき、六代蓮太は何を思って山へ飛び出すのか。

来週が待ちきれません!

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