週刊少年チャンピオン(2026/3/12発売 Vol.15)掲載の弱虫ペダル最新話の感想、考察をお届け。
以下、ネタバレありますので、ご注意ください。
弱虫ペダル RIDE.856(第856話) 最新話 あらすじ(ネタバレ注意!)
前回までのあらすじ
先頭を逃げる京都伏見の御堂筋と群馬の雉。
そこへ総北の鳴子、箱根学園の新開悠人と高田城の3人が追いつき、先頭は5人になりました。
ところが、総北のエース・今泉の姿がありません。
今泉のいない先頭集団
今泉がいないことに、雉も御堂筋もすぐ気づきます。
御堂筋は、鳴子も後ろで今泉と「友達ごっこ」をしていると思っていた、と挑発。
鳴子は笑って受け流し、今泉に言われたとおり振り返らずにここまで来たのだと答えます。
回想では、遅れかけた今泉が鳴子の背中を押していました。
鳴子は「支え合うのが友達だ、後ろについてこい」と言ったのに、今泉は「振り返るな鳴子章吉!!」と鳴子を前へ送り出したのです。
それが今泉の「最後のカッコつけ」だとわかっていながら、鳴子はひとりで先頭を追ったのでした。
御堂筋の挑発と「黄色い服」の陽動
御堂筋は鳴子を、仲良しの総北で唯一正しい判断ができる男、いつもチームメイトを捨てて追いついてくる男だと持ち上げます。
鳴子は「勝つために走っている」と、さらりと返しました。
次の瞬間、御堂筋が「後ろから黄色い服がもう1人来る、今泉じゃないか」と言い出し、全員が振り返ります。
ところがそれは、コースを横切った観客でした。
御堂筋は鳴子が振り返らなかったことをわざわざ確かめてみせ、鳴子は「くだらん陽動すな」と言い返します。
新開と高田城が見た鳴子
箱学の2人は、鳴子の変化に気づいていました。
高田城によると、今泉を追うために協調していたときはくだけた調子だった鳴子が、今泉と別れてからは真剣な表情に一変していたといいます。
新開は、ここまで追いつく間の鳴子の集中力と、アバウトに見えて的確な指示を高く評価し、参謀としての力は高田城に匹敵するかもしれないとまで言いました。
一方の雉は、自分には塩対応だった御堂筋が鳴子とは楽しそうに話していることに、ちょっとすねています。
御堂筋が先頭をゆずる
追いつかれた御堂筋がどう動くのか。
鳴子が少し前に出て様子を見ると、御堂筋はペースを上げず、するすると下がりました。
そして箱学に「先頭をゆずるから、ご自慢の脚で引っぱってくれ」と言うのです。
高田城はその狙いを読んだうえで、あえて引き受けます。
MTB出身の雉は、競技時間が決まっているMTBではこんなことは起きない、と驚きます。
ロードレースに「競技時間」はない
鳴子は雉に説明します。
ロードレースでは、速度が鬼のように上がることもあれば、わざと落とすこともある。
競技時間は決まっておらず、どれだけ時間がかかっても、いちばん先にゴールした者が勝ちなのだと。
御堂筋も、ゴールもゼッケンライン(山岳賞など)もまだ先、いま無駄な力を使う必要はないとうそぶきます。
鳴子は、御堂筋がわざと主導権をゆずってペースを落とす理由を見抜きます。
後ろから来るチームメイトとの合流を待つためです。
ところが最後に、御堂筋は鳴子に告げます。
「さっきボクゥが下がった時 振り向いてたね?」
息をのむ鳴子。次号へ続きます。
▶ 次の話(857話)はこちら → 【弱虫ペダル 857話ネタバレ】各チームの思惑交錯!杉元と真波の会話に注目
弱虫ペダル RIDE.856(第856話) X(旧Twitter)での反応
3年連続同じ展開にするのは逆に面白いのかもしれない。どうだろ。(混乱
弱虫ペダル https://t.co/IxRPeEOfCu— モモイ (@mo_mo_tao) March 12, 2026
弱虫ペダルってやっぱアツいな
— もち (@moti_koukan25) March 12, 2026
弱虫ペダル RIDE.856(第856話) 感想、まとめ、考察
【今回の一番】「支え合うのが友達」と「振り返るな」
今回いちばん胸に来たのは、鳴子と今泉の回想でした。
鳴子は、友達なら支え合うものだと今泉を引こうとしました。
今泉は、それを断って鳴子を前へ送り出しました。
どちらも相手を思っての行動なのに、答えは正反対です。
854話で今泉は、小野田のハナウタクライムに引っぱられて、友達と走る喜びを取り戻したばかりでした。
その今泉が、今度は自分から友達を前へ押し出す。
「友達だからこそ、置いていけ」という今泉なりの友情に、おじさんはぐっときました。
鳴子もそれをわかっているから、「最後のカッコつけか」と叫びながらも前へ進んだのでしょう。
御堂筋の「友達ごっこ」観と、その皮肉
御堂筋は総北を「オトモダチゴッコ」と呼び、鳴子だけはチームメイトを捨てられる男だと評価しました。
前回855話で、御堂筋は雉の「友達になろう」をにべもなく突き放していました。
御堂筋にとって、友情は勝つためには邪魔なものなのでしょう。
ところが皮肉なことに、鳴子が今泉を置いてきたのは今泉を信じて、今泉の願いを受け取ったからです。
「捨てた」のではなく「託された」。
御堂筋の物差しでは測れないところで、鳴子は動いています。
御堂筋の褒め言葉に鳴子が「そらおおきに」と軽く返したのは、その違いをわかっているからかもしれません。
【考察】最後の「振り向いてたね?」が意味するもの
黄色い服の陽動のとき、鳴子は振り返りませんでした。
それなのに、御堂筋が下がったときには振り向いていた。
おじさんは、ここに御堂筋の本当の狙いがあったと考えています。
陽動はおそらく、鳴子がどこまで今泉を気にしているかを試すもの。
そして下がる動きを見せたのは、鳴子の目が後ろへ向くかどうかを確かめるため。
鳴子は「振り返らない」と決めていても、後ろに今泉がいる以上、完全には気持ちを切れない。
御堂筋はその小さなすき間を見逃さなかったのです。
このひと言が、この先の心理戦でどう効いてくるのか。注目したいところです。
鳴子の「参謀」としての顔
新開の「参謀としての力は高田城に匹敵するかも」という評価は、なかなかの褒め言葉です。
高田城は箱学で、レース全体を読む役目を担っている選手だからです。
ふだんは「カッカッカ」と陽気な鳴子ですが、今泉と別れてからの真剣な表情は、高田城もはっきり気づいていました。
明るいムードメーカーと、冷静にレースを読む頭脳。
鳴子章吉は、3年目でその両方を持つ選手になったことが、ライバル校の目を通して描かれた回でもありました。
雉くんの「嫉妬」と関西コンビ
緊張感のある回の中で、雉の反応はいい息抜きでした。
御堂筋が自分には塩対応なのに、鳴子とはテンポよく言い合っている。
「関西同士だからか」と首をかしげる雉に、思わず笑ってしまいます。
ただ、御堂筋と鳴子のやりとりは仲よしというより、1年目から何度もぶつかってきた相手どうしの、遠慮のない間合いです。
それが雉には「楽しそう」に見えるのが、またおもしろいところです。
【自転車用語】主導権をゆずる・後ろにつく・競技時間
今回の御堂筋の作戦に関わる言葉を、少しだけ整理しておきます。
- 先頭を引く: 集団の先頭で風を受けて走ること。後ろの選手より体力を使います。
- 主導権をゆずる/後ろにつく: わざと先頭に出ず、ほかの選手の後ろについて風よけにしてもらうこと。脚をためられるうえ、相手の動きを後ろから観察できます。今回の御堂筋がまさにこれです。
- ペースを落として合流を待つ: 逃げている選手が、後ろから来るチームメイトを待つために、あえてゆっくり走る作戦。人数がそろえば、引く役・守る役を分けられるので有利になります。
- 競技時間: MTB(マウンテンバイク)のクロスカントリーは、決められた時間に合わせて周回数が決まる形が多い競技です。一方ロードレースは決められた距離を走りきる競技で、鳴子の言うとおり、時間ではなく先にゴールしたかどうかで勝負が決まります。
MTB出身の雉が驚いたのは、この違いがあるからでした。
まとめ
856話は、今泉に「振り返るな」と託された鳴子と、その心をゆさぶる御堂筋の心理戦の回でした。
「支え合うのが友達」と「振り返るな」、正反対の言葉にこめられた総北の友情。
それを「友達ごっこ」と切り捨てる御堂筋と、すべて読んだうえで先頭を引き受ける箱学。
そして、振り返らないと決めた鳴子の小さなすき間を、御堂筋は見逃しませんでした。
後ろの今泉は追いついてこられるのか。京伏のチームメイトはいつ合流するのか。
来週が待ちきれません!!
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