週刊少年チャンピオン(2026/5/28発売 Vol.26)掲載の弱虫ペダル最新話の感想、考察をお届け。
以下、ネタバレありますので、ご注意ください。
弱虫ペダル RIDE.866(第866話) 最新話 あらすじ(ネタバレ注意!)
前回までのあらすじ
山岳賞ラインへと向けて飛び出したハコガク。
それを追う総北高校の段竹竜包・六代蓮太、京都伏見。
山岳ラインまで残り6km、ふもとまで残り1km。
ルーラーとして六代を引いてきた段竹。
いよいよ本格的な登りが始まる。
RIDE.866 あらすじ
舞台は大分・やまなみハイウェイ、九重連山のふもとに広がる草原地帯「長者原」。
かつての湖が数千年をかけて火山灰などが堆積した湿地で、今は遊歩道も整備された自然の名所だ。
ゆるやかなアップダウンを繰り返してきたやまなみハイウェイは、ここから標高1330mへと一気に駆け上がるルートへと変わる。
山の登り口まで残り1km。
観客がざわめく中、ハコガクと総北が並んで先頭に立ち、そこへ京伏の水田・木利屋も加わって先頭7名の混戦模様に。
銅橋は段竹の走りを素直に称賛しながら、試すように一瞬加速を仕掛ける。
ヘトヘトのはずの段竹が——ついてきた。
「自信に満ちあふれた目」と銅橋は驚く。
残り400m、銅橋は「正直今の一撃で引きちぎれると思った。ホンモノだったな、総北段竹!!」と認め、扉間と柚子越に向かって宣言する。
「どっちが山岳に出るか決めたか?」——段竹の問いに対し、銅橋の答えは一言だった。
「両方出ろ!!」
扉間と柚子越が同時に「しゃらっさ!!」「OKす!!」と応える。
箱学は2枚看板で山岳賞を獲りにいく——いよいよ登り口まで残り400m、山岳賞争いの火蓋が切られようとしている。
弱虫ペダル RIDE.866(第866話) x(旧twitter)での反応
弱虫ペダルで今一番好きなキャラは銅橋かもしれん
— きの (@16kino) May 28, 2026
#弱虫ペダル 866話。段竹はアシストとして誰かを引いている時が一番輝くのだな。飛び出した京伏の二人はほぼ山岳賞争いから脱落して、箱学対総北の形だけど。箱学二人を一年の六代が闘うのはちょっと荷が重い。
— 篠原勇希@ロボプラモ者 (@yuukisinohara) May 28, 2026
弱虫ペダル RIDE.866(第866話) 感想、まとめ、考察
「長者原」という舞台の重さ
今週、最初はコースの描写でした。
長者原(ちょうじゃばる)——九重連山のふもとに広がる、かつての湖が数千年かけて堆積した湿地帯。
標高は約1000m前後、そこからさらに1330mの山頂へと一気に駆け上がる。
弱虫ペダルの山岳シーンはいつも「場所」の力を借りて物語が動きます。
箱根の山、富士山の裾野、そして今回は九州・大分の九重連山。
観客の男性が「選手たちはレースのことだけに全神経を集中しているから、美しい景色は憶えていない」と言っていましたが——読者だけが、その景色と選手たちの走りを同時に見ることができる。
それがロードレース漫画の特権だと、おじさんはいつも思っています。
選手が見られない景色を、僕たちが代わりに見ている。
なんだかそれだけで、少し胸が締まる気持ちになります。
段竹の「目」が変わった
今週最も熱かったのは、銅橋が仕掛けた「試しの加速」と段竹の反応です。
銅橋は「今しがた追いついてきたヘトヘトの足で、ついてこれるか」と加速した。
プロ的な判断として、これは正しい判断です。
疲弊した相手を登り口前に一撃で引きちぎっておけば、山岳区間での優位は揺るがない。
しかし段竹はついてきた。
銅橋が驚いたのは「ついてきた」という事実以上に、段竹の「目」でした。
「自信に満ちあふれた目」——一日目のスプリントバトルで銅橋のプレッシャーに冷や汗を垂らしていたあの段竹と、同一人物とは思えない目だったと。
これ、おじさんには深く刺さりました。
人間、覚悟が決まったとき、目が変わる。
段竹は六代に夢を打ち明け、鏑木が自分の言葉を覚えていてくれたと知り、「大事なクライマーを背負っている」という確かな使命を持って走っている。
使命を持った人間は、疲労を超えた走りができる。
それを銅橋は「目」で見抜いた。
銅橋正清というキャラクター、今大会で本当に株が上がり続けています。
強さだけでなく、相手を正確に見る「眼力」がある。
段竹を「チキン野郎」と見誤ったことを素直に認め、「ホンモノだったな」と称賛できる。
強者が強者を認める瞬間——これが弱虫ペダルで一番好きな種類のシーンです。
「両方出ろ!!」という銅橋の采配
今週のクライマックス、段竹の「どっちが山岳に出るんだ」という問いへの銅橋の返し。
「両方出ろ!!」
思わず「そう来たか!!」と声が出ました。
扉間と柚子越のどちらが山岳に出るかで、862話からずっとバチバチしていた二人です。
「先輩立てれる?」「1年かわいがれます?」——あの火花散る問答を覚えているでしょうか。
その答えが、まさかの「両方」。
これは単純に見えて、実は非常に高度な判断です。
どちらかを温存して一枚切りにするより、両方を全力で走らせて相手に「どちらを警戒すればいいかわからない」状況を作る。
戦力を集中させずに分散させることで、相手の対応コストを上げる——銅橋の采配は戦術的に見ても理にかなっているのではないでしょうか。
そして何より、扉間と柚子越の「両方の希望」を同時に肯定した一言でもある。
どちらかに「お前は諦めろ」と言わない。
「両方やれ」——それが箱学のキャプテンシーです。
おじさん、これを読んで、2年前の箱根学園が真波山岳というエース一本槍だったころから、チームとしてどれだけ深みが増したか、しみじみ感じました。
水田・木利屋も黙っていない
少し触れておきたいのが京伏の二人です。
水田が「山岳王は目の前や、兄貴の雪辱なんや」と叫びながら、木利屋に「最後くらいは発射台になってください」と頼む場面。
木利屋の「山——近い——オレの意思——」というモノローグが静かに熱い。
名前を「船津さん」と間違えられながらも(笑)、木利屋の目は山を見ている。
辻さんへの想いを胸に、自分の意思で登る——前回までの木利屋の物語がここに繋がっています。
水田・木利屋、箱学・扉間と柚子越、そして総北・六代。
山岳賞争いは実質5人の争いです。
小野田も今泉も後方集団にいる今、六代蓮太という「未知数の1年生」がこの混戦の中でどこまでやれるのか。
ふもとまで残り400m。
次の一歩から、物語は山の上へと向かっていく。
来週が待ちきれません!!

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