【盤上のオリオン】小ネタ・豆知識まとめ――作品の舞台と、現実の将棋界の話題(随時更新)

【盤上のオリオン】小ネタ・豆知識まとめ――作品の舞台と、現実の将棋界の話題(随時更新) まとめ

週刊少年マガジン掲載の漫画『盤上のオリオン』を読んでいて、「これ、もしかして…」と気になった小ネタを集めていくページです。

小ネタが見つかるたびに、このページに足していきます。

最終更新:2026年10月14日(小ネタ2を追加)

以下、ネタバレを含みますのでご注意ください。

※作中のモデルについては、おじさんが調べて考えたことです。作品の公式設定ではありません。

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このページの小ネタ一覧

小ネタ1:作中の神社のモデルは、鳩森八幡神社?

2026年10月14日に追加

先に結論

作中の神社は、将棋会館のすぐ近くにある鳩森八幡神社(はとのもりはちまんじんじゃ)がモデルだと、おじさんは考えています。

理由は3つです。

  • 作中の神社は、将棋会館のある千駄ヶ谷で、対局の合間や対局のあとに立ち寄れる場所として描かれている
  • 114話には、しめ縄を巻いた大きなイチョウが描かれる。鳩森八幡神社のご神木もイチョウ
  • 2025年には、『盤上のオリオン』と鳩森八幡神社の公式コラボも行われている

神社が出てくる回

話場面
105話女性初の四段になった佳澄碧が、喧騒を抜け出して境内でひとり踊る。そこへ夕飛が現れ、ダンスに誘う
109〜110話三段リーグ最終日の昼休み。夕飛が境内で弁当を広げると、隣でハンバーガーを食べていたのは午後の対局相手・市川周鳳だった
114話最終戦のさなか、夕飛の心に浮かぶ「待っている人」。イチョウの下に、先にプロになった久慈彼方・鞍馬清太郎・佳澄碧の3人が立つ

歴史が生まれた日も、運命の一局の前も、そして運命の一局のさなかも。

この作品の大事な場面には、いつも千駄ヶ谷の神社がある。

背景の描き方を見るかぎり、3つの回はほぼ同じ神社だとおじさんは思っています。

105話の記事 → 【盤上のオリオン 105話ネタバレ】佳澄碧四段――歴史をぶち破った日、鳩森八幡神社で踊る!?

109話の記事 → 【盤上のオリオン 109話ネタバレ】「朔、ここまで来たよ」――市川周鳳が背負う約束と、運命の18戦目

114話の記事 → 【盤上のオリオン 114話ネタバレ】「僕は名人になる」

鳩森八幡神社ってどんな神社?

東京都渋谷区千駄ヶ谷にある、千駄ヶ谷の鎮守です。

  • 社伝では、貞観2年(860年)の創建とされる古い神社
  • 境内には、都内最古ともいわれる富士塚「千駄ヶ谷富士」(東京都の有形民俗文化財)
  • ご神木は、戦火を逃れて、いまも生き続けている銀杏の木(神社の公式サイトより)
  • そして、日本将棋連盟の将棋会館がすぐ近くにある

将棋会館で対局する棋士や奨励会員にとっては、いちばん身近な神社です。

「将棋の聖地」と呼ばれるのは、このためです。

105話の記事でも、佳澄碧が踊った神社として少し紹介しました。

境内の「将棋堂」と、大山名人が奉納した大駒

この神社が将棋ファンに知られている一番の理由が、境内にある将棋堂です。

  • 昭和61年(1986年)、当時の日本将棋連盟会長だった大山康晴十五世名人が、欅(けやき)の大駒を奉納
  • 大駒の高さは1メートル20センチ
  • 御堂は、神社と将棋連盟が協力して建てたもの
  • 毎年1月には「将棋堂祈願祭」が行われ、棋士や将棋ファンが参列する

おじさんがぐっときたのは、ここからです。

114話のラストで、夕飛は「僕は名人になる」と言いました。

「名人」が奉納した駒のある神社で、「名人」を誓う少年の物語。

もし本当にこの神社がモデルなら、114話のイチョウの場面は、偶然ではなく狙って描かれたものだと思えてきます。

114話の「僕は名人になる」と、名人と竜王の違いは → 114話の記事

2025年には公式コラボも——「盤上のオリオン 開運の一手 in 鳩森八幡神社」

実は『盤上のオリオン』と鳩森八幡神社は、公式にコラボしたことがあります。

期間2025年3月17日(月)〜4月13日(日)
授与品開運の御朱印帳・御朱印(駒の文字ちがいで8種)・御守り・絵馬
特典御朱印帳を受けた人に、限定の「棋譜コースター」
イベント3月30日、作品の将棋監修・山本博志五段による指導対局

棋譜コースターというのが、この作品らしい。

元ネタは3話。

バーphilipで働きはじめた夕飛は、常連客と指したあとに感想戦までやってしまい、さらにマスターに「コースターいただけますか?」と頼む。

そして、いま指したばかりの一局の棋譜をコースターに書いて、常連客に渡すのだ。

将棋をやめたと言いながら、指した一局を大事にせずにはいられない。

夕飛という棋士の性分が、1枚のコースターに出ている場面でした。

コラボはすでに終了しています。再開などの最新情報は、神社の公式サイトで確かめてください。

行ってみたい人へ

  • 住所:東京都渋谷区千駄ヶ谷1-1-24
  • 最寄り駅:JR総武線「千駄ケ谷」駅、都営大江戸線「国立競技場」駅、東京メトロ副都心線「北参道」駅から、いずれも徒歩5分ほど

将棋会館に行く用事があれば、帰りに寄ってみるのもいいと思います。

秋なら、114話のように黄色いイチョウの葉が舞っているかもしれません。

参拝のときは、神社のきまりやほかの参拝者への配慮をお忘れなく。

小ネタ1のまとめ

  • 作中の神社は、将棋会館のすぐ近くにある鳩森八幡神社がモデルだと考えられる(作中で名前は出ない)
  • 105話で佳澄碧が踊り、109〜110話で夕飛と市川が昼食をとり、114話でイチョウの下に3人の神童が立つ
  • ご神木はイチョウ。境内の将棋堂には、大山康晴十五世名人が奉納した大駒がある
  • 2025年には公式コラボ「開運の一手 in 鳩森八幡神社」も行われた

盤の上で勝負が決まり、神社でその意味がかみしめられる。

105話の夜の境内と、114話のイチョウは、ぜひ漫画の絵で見てほしいです。

参考にしたページ

小ネタ2:佳澄碧は漫画の中の「女性初の棋士」。現実では2026年10月、西山朋佳さんが資格を得た

2026年10月14日に追加。現実の将棋界の話は、この日までの報道をもとにしています

先に結論

現実の将棋界には、まだ女性の「棋士」はいません。

ところが2026年10月10日、女流棋士の西山朋佳白玲が、女性で初めて「棋士になる資格」を手にしました。

漫画の中で佳澄碧が「女性初の棋士」になったのが105話。現実が、すぐそこまで追いついてきています。

西山さんは権利を使うかどうかを保留しています。決まったら、このページを書き直します。

そもそも「女流棋士」と「棋士」はちがう

ここがいちばんややこしいところなので、先に整理しておきます。

 棋士女流棋士
なり方奨励会の三段リーグで上位2人に入り、四段になる(ほかに棋士編入試験)女流棋士だけの別の制度でなる
性別男女どちらでもなれる女性だけ
出る棋戦名人戦・竜王戦などの棋士の棋戦白玲戦・女流王位戦などの女流棋戦

「棋士」は女性も目指せるのに、これまで四段になった女性は一人もいない。

だから『盤上のオリオン』の佳澄碧や茅森月が三段リーグで戦う姿は、それだけで「まだ現実では誰も越えていない壁」に挑む物語になっているのです。

西山朋佳さん——三段リーグで、あと一歩だった人

西山さんは、奨励会で三段まで上がった人です。

2019年度後期の三段リーグでは14勝4敗。ところが同じ14勝4敗が3人並び、前の期の順位の差で3位になり、昇段を逃しました。

勝ち星では並んでいたのに、順位の差で届かなかった。三段リーグの厳しさがそのまま出た結果です。

その後、2021年に奨励会を退会して女流棋士になり、2024〜25年には棋士編入試験に挑みましたが、2勝3敗で不合格でした。

このとき昇段した一人、棋士の谷合広紀さんが、今回の資格獲得について日本経済新聞にコラムを寄せているのも胸にきます。

2026年10月10日、白玲戦で「通算5期」

日本将棋連盟は2025年の通常総会で、女流棋戦の最高峰「白玲」を通算5期獲得すれば、棋士の資格を得られるという新しい規定を決めました。

そして2026年10月10日、金沢市で行われた第6期白玲戦七番勝負の第5局。

西山さんは挑戦者の福間香奈女流四冠に勝って4勝1敗で防衛し、白玲は通算5期。新しい規定が使われる、はじめての例になりました。

  • 権利を使うなら、2週間以内に将棋連盟へ申請する
  • 申請すれば、2027年4月1日付で四段。女性初の棋士になる
  • 入るのは順位戦に参加しない「フリークラス」。10年以内に順位戦のいちばん下のクラス(C級2組)に上がれないと引退になる
  • 棋士の棋戦と女流棋戦の両方に出られる

ただ、西山さんは対局のあと、すぐに答えを出せる状況ではない、と話して態度を保留しています。

もうひとりの「二強」、福間香奈さん

西山さんと女流タイトルを分け合ってきたのが、福間香奈さん(旧姓・里見)です。

福間さんも奨励会三段まで進み、棋士編入試験には2回挑戦しました(2022年と2026年)。

2026年3月27日の2回目の試験は0勝3敗で不合格。

また2026年6月5日の総会では、編入試験の受験資格を3回得れば四段にするという案が出されましたが、反対多数で否決されています。

「女性初の棋士」の扉は、何度も、あと少しのところで閉じてきたのです。

『盤上のオリオン』と重ねて読むと

ここで漫画のほうに戻ります。

  • 佳澄碧は、三段リーグを16勝2敗で正面から突破して、女性初の四段になった(105話・113話)
  • 茅森月も、三段リーグで棋士を目指している(113話で10勝8敗)
  • 佳澄にバトンを託した狩房あやめは、元奨励会三段で、退会した人(64話)

三段まで行って、扉の前で止まった女性。現実の西山さんや福間さんの歩みは、作中の狩房あやめの姿にどこか重なります。

そして佳澄碧は、あやめの「後はあんたに託したで」を受け取って、その扉を三段リーグで正面から開けた。

漫画が先に描いた「女性初の棋士」に、現実がいま、手をかけている。

105話を読み返すと、曽我部たちの胴上げや、あやめの涙の重さが、少し変わって見えるはずです。

佳澄碧の歩みをまとめて読みたい方は → 【盤上のオリオン】佳澄碧まとめ

小ネタ2のまとめ

  • 現実の将棋界には、まだ女性の棋士(四段)はいない
  • 2026年10月10日、西山朋佳白玲が白玲通算5期で、女性初の「棋士の資格」を得た(権利を使うかは保留中)
  • 福間香奈さんは編入試験に2回挑んだが不合格。「資格3回で四段」案も否決された
  • 漫画の佳澄碧は、三段リーグを正面から突破して女性初の四段になっている

漫画が先に描いた夢に、現実が手をかけている。

参考にしたページ


更新履歴

  • 2026年10月14日:小ネタ2「女性初の棋士」を追加
  • 2026年10月14日:小ネタ1「作中の神社のモデル」でページを作成

おわりに

『盤上のオリオン』は、作品の外の将棋界とつなげて読むと、もう一段おもしろくなります。

新しい小ネタが見つかったら、このページに足していきます。

続きは漫画で。気になった回は、ぜひ本編の絵で確かめてください。

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