【盤上のオリオン 115話ネタバレ】最新話 二宮夕飛、ついに棋士に――市川「俺とお前の夢や」、夜の海で「じいちゃん、棋士になったよ」

【盤上のオリオン 115話ネタバレ】最新話 二宮夕飛、ついに棋士に――市川「俺とお前の夢や」、夜の海で「じいちゃん、棋士になったよ」 盤上のオリオン

週刊少年マガジン掲載の漫画 盤上のオリオン最新話の感想、考察をお届け。

以下、ネタバレを含みますので、ご注意ください。

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盤上のオリオン 第115話 最新話 あらすじ(ネタバレ注意)

前回までのあらすじ

三段リーグ最終日、第18戦。

2敗同士の二宮夕飛 vs 市川周鳳、勝った方が残り1枠の棋士になる。

京都の将棋教室では、千歳朔が、自分の夢を周鳳に押しつけたのではないか、と迷っていた。

盤上では、二宮が銀取りを無視して金取りで切り返し、攻め続ける。市川も、約束したんだ、俺は棋士になる、と食らいつく。

二宮の胸に浮かんだのは、千駄ヶ谷のイチョウの下で待つ久慈彼方・鞍馬清太郎・佳澄碧の姿。そして二宮は、初めて自分の夢を口にした。

前回の記事はこちら【盤上のオリオン 114話ネタバレ】

今回のあらすじ

決着の盤面。

重なるのは、幼い日の朔が市川に夢を託した、あの日の記憶。

そして市川が、静かに頭を下げた。

投了。二宮夕飛の勝ち。

観戦の部屋が一気にわき立つ。

棋士だ、と叫ぶ仲間たち。渦巻き眼鏡の苅野は、勝った、と震え、二宮は仲間にもみくちゃにされる。

それでも二宮本人は、まだ実感がわかない。僕が、勝った?

盤の向こうで、市川が顔を上げる。

おめでとうございます、今日は完敗です、次は勝ちます。そして市川は、二宮を「二宮四段」と呼んだ。

ありがとうございます、と頭を下げた二宮は、ようやく思う。

棋士になったのか——。

戸口では、茅森月が黙って二宮を見つめていた。佳澄碧が、月を「ドラ猫」と呼んで連れて行く。

部屋はもう宴の空気。カラオケの大部屋をおさえろ、と騒ぐ声に、負けた市川まで引っぱりこまれていく。

市川と朔の電話

京都・祇園四条の駅前で、朔のスマホが鳴る。

カラオケのドリンクバーから電話をかけた市川は、負けた、コテンパンにされた、と短く伝える。強かった、と。

残念やったな、と答える朔。

市川の胸によみがえったのは、対局中の二宮の言葉。市川さんの相手は彼方じゃない、僕だ。

そして市川は、朔に告げる。

来期、棋士になって、二宮と再戦する。負けっぱなしは好かん、彼は俺の獲物や。久慈彼方と二宮夕飛を倒す。

それが誰の夢なのかを、市川ははっきり言葉にした(このセリフは感想で)。

朔は眼鏡の奥で涙をにじませ、そうか、とだけ答える。

ところが市川は、もう切るで、次は俺の歌の番や、茅森さんに想いを届ける、と言い出す。は?想いて何や?と朔が聞き返す間もなく、電話は切れた。

鎌倉の夜の海

二宮は、鎌倉駅に降り立つ。連日の対局と宴に、さすがにぐったり。未成年組は先に帰してもらえたが、大人たちはまだ元気だ。

夜道の先に、海が見えた。

二宮は、走り出す。

耳によみがえるのは、祖父の声。孫が奨励会に入ったと喜び、長生きはするもんじゃな、と笑い、いっぱい負ければいい、と言ってくれた。負けた日のレモンティーの缶が、ちらりと描かれる。

二宮は、服のまま夜の海に駆けこんだ。

叫ぶ。じいちゃん。棋士だよ。棋士になったよ(このセリフは感想で)。

見ててくれたかな。天国に届いたかな。

海がつながっているように、僕とじいちゃんもつながっている。祖父の、夢のようじゃ、という声が重なる。

それでも、プロ棋士になった自分を見せたかった。ごめんよ、ごめんよじいちゃん、と二宮は泣く。

たとえ死が二人の間にあっても、思い出を通して、想いを通して、きっとどこかで——。

満月の下、海に立つ二宮の背中で、115話は幕を閉じる。

次号は「第1部クライマックス」、大増27ページ。休載の告知はなし。

盤上のオリオン 第115話 X(旧Twitter)での反応

盤上のオリオン 第115話 感想・考察・まとめ

【今回の一番】「僕らは繋がっている——」——夜の海で、じいちゃんに届けた報告

115話でいちばん胸に残ったのは、やっぱりラストのこの言葉。

「僕らは繋がっている——」

二宮は、震災で両親を亡くし、祖父に育てられました。勝てばココア、負ければレモンティー。祖父が亡くなったあと、二宮は23連敗しています。

この物語の二宮は、ずっと「祖父のいない世界」で将棋を指してきたのだと思います。

その二宮が、棋士になって最初にしたことは、宴でもインタビューでもなく、海に向かって祖父に報告すること。114話で二宮の胸によみがえった祖父の「ワシの孫が棋士か 見てみたいのぉ」。その答えが、115話の夜の海でした。

見せたかった、ごめんよ、と泣きながら、最後は「繋がっている」と言える。悲しみが消えたわけではなく、悲しみを抱えたまま前を向けた。おじさんは、このラストで一緒に泣きました。

「棋士になったよ!! じいちゃん!!」——叫ぶ二宮

「棋士になったよ!! じいちゃん!!」

普段の二宮は、感情をあまり表に出しません。仲間にもみくちゃにされても、僕が勝った?とぽかんとしていたくらいです。

その二宮が、海の中で声をからして叫ぶ。勝った実感は、盤の前ではなく、祖父に伝えた瞬間にやってきた。二宮にとっての「棋士になる」は、祖父との約束を果たすことだったのでしょう。

服のまま海に入るのは、理屈ではありません。でも、祖父がいる「どこか」に少しでも近づきたかった、と思うと、あのシーンの水しぶきがとても大きく見えます。

「俺とお前の夢や」——市川が朔に返した答え

「俺とお前の夢や」

114話の冒頭で、朔は、自分の夢を周鳳に押しつけたのではないか、と迷っていました。111話で朔が言った「お前は俺の夢や」。夢を託した側が、それを重荷だったのではと悩んでいたわけです。

115話の市川の答えは、そのどちらでもありませんでした。朔の夢を代わりに背負うのでも、捨てるのでもない。「お前の夢」を「俺とお前の夢」に変えた。

しかも、倒す相手に二宮が加わった。112話で二宮が言った「あなたの相手は彼方じゃない 僕だ」を、市川はちゃんと受け取っていたのです。久慈彼方への恨みだけで指していた市川が、負けてはじめて、自分自身のライバルを見つけた。

電話を受けた朔の涙は、迷いが晴れた涙だったと思います。

「二宮四段」——負けた市川の礼儀

決着の直後、市川は、おめでとうございます、今日は完敗です、と頭を下げ、二宮を「二宮四段」と呼びました。

113話では二宮を「マヌケレベル」の相手と見ていたところから、目の前の二宮に向き直った市川。最後は、相手を棋士として認めて終わる。勝負の残酷さと、敗者の品格が、ほんの数コマに詰まっていました。

そのあとカラオケで茅森さんに想いを届ける、と言い出すのは、市川らしいオチ。重い話の中に、くすっと笑える場面を入れてくるのも、この作品の上手さです。

月と佳澄——戸口の二人

戸口で、二宮の姿を黙って見つめていた茅森月。

107話で月は、二宮に「棋士になって私を待ってて」と言いました。自分は10勝8敗で、今期の昇段はかなわなかった。それでも、約束どおり二宮が棋士になったことを、月はその目で確かめたわけです。

そこへ、佳澄碧が「ドラ猫」と呼びかけて連れて行く。18話で初めて出会ったころから張り合ってきた二人。先に棋士になった佳澄が、月を迎えに来たようにも見えました。月が何を思っていたのかは描かれません。そこが、次の物語への余白になっています。

次号「第1部クライマックス」——何が描かれる?

次号の予告は「第1部クライマックス!! 大増27p!!」。三段リーグが決着したことで、物語は大きな区切りを迎えます。

114話で二宮が「僕は名人になる」と言い、115話で市川が「来期棋士になって久慈彼方と二宮夕飛を倒す」と宣言しました。104話の月の「私は竜になる」もあります。

おじさんは、第1部の締めくくりとして、二宮が千駄ヶ谷のイチョウの下で待つ久慈彼方・鞍馬清太郎・佳澄碧のところへ「追いつく」場面が描かれるのでは、と予想しておきます。13話で千葉が言った「千駄ヶ谷で待ってるぜ」の答え合わせになるかもしれません。

【将棋用語】投了・四段・次点

投了(とうりょう)

負けを認めて対局を終えること。「負けました」「ありません」などと言って、頭を下げます。将棋は、負けた側が自分で負けを宣言して終わる競技です。115話の市川の一礼は、まさにこの投了の場面でした。

四段(よだん)

奨励会の三段リーグを抜けて四段になると、プロの棋士になります。三段リーグは半年に1回、上位2人が四段に上がれる仕組み。二宮は佳澄碧とともに、今期の2人に入りました。

次点(じてん)

三段リーグで3位になると「次点」がつきます。次点を2回とると、フリークラスの四段として棋士になる権利が得られます。最終戦に敗れた市川や、14勝4敗の七尾に次点がつくかどうかは、作中では描かれていません。

まとめ——夢は、つながって続いていく

  • 第18戦、市川が投了し、二宮夕飛が勝利。四段昇段、ついに棋士に
  • 市川は「おめでとうございます」「次は勝ちます」と、二宮を「二宮四段」と呼ぶ
  • 戸口で見つめる茅森月を、佳澄碧が「ドラ猫」と呼んで連れて行く
  • 市川は朔に電話。来期、棋士になって久慈彼方と二宮夕飛を倒す、それは「俺とお前の夢」
  • 鎌倉の夜の海で、二宮は祖父に「棋士になったよ」と叫ぶ
  • 「僕らは繋がっている——」。次号は第1部クライマックス、大増27ページ

115話は、二宮が棋士になった日の話であり、夢がつながっていく話でした。朔から市川へ、祖父から二宮へ。託された夢は、受け取った人の夢になって続いていく。第1部のクライマックス、来週が待ちきれません!!

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